電源ユニットの定格表示を吟味する
2001/05/16 original issue
2002/07/08 update
このページを読まれた方となると、それなりにハイスペックなPC構成
を使用もしくは検討してらっしゃる場合が多いのだろうと思います。
ここまで示してきたように、最近の各パーツは思いの外電気を喰いますので
ハイスペックPCにおいてまず注意すべき点はズバリ、
3.3V+5VのMAX出力値です。
例えば現在の300WクラスATX電源はその定格表示に
3.3V 20A
+5V 30A
+12V 8A
+5VSB 1.5A
などと景気の良い値が書いてあります。
これを単純に信じると電源容量の不足など起こる理由がありません。
ところがちょっと計算してみると、
3.3V 20A・・・=66W
+5V 30A・・・=150W
+12V 8A・・・=96W
+5VSB 1.5A・・・=7.5W
計 319.5W
つまり定格表示の300Wを越えていますね。
なんの事はありません。 ほとんどの電源の定格表示に併記してある
ように3.3Vと+5Vはこの2つの出力の合計で、定格表示にある3.3V+5VMAX ***W
という***の値を越えて出力することがほとんどできないのです。
多くの300WクラスのATX電源は、この3.3V+5VMAXが160W前後です。
つまり、この3.3V+5VMAXが高い電源ほど安心な電源と言えるのです。
ノイズレベル? そんなものは各社ともちゃんと規定値をクリアしています。
3.3V+5VMAXの上限値から比べればハイスペックPCにとって死活問題では
ありません。
ちなみに「死活問題ではない」というのは、
規定値をクリアしているはずな電源が特定のマザーボードで不具合が出る
という現象について、私は電源に問題があるのではなく、そのマザーボードがタフな設計でない
という意味であると考えているからです。
「コストダウンが徹底された安いマザーや設計の悪いマザーはノイズに弱い。」
ということなのでしょう。 安いマザーはやっぱり「それなり」なのです。
まとめますと、ここまで書いてきた各パーツの電力要求値のうち、3.3V+5Vの
電力値を足していって、その合計値を上回る3.3V+5VMAX値を持っている電源が
選択のポイントなのです。
あくまでもこれを念頭においた上で、次に見るのが+5Vの最大出力電流値です。
続いて3.3V。
実のところ、多くのPC電源は12Vの負荷が増えると5V/3.3V系の瞬間大電力供給能力が
低下するようで、HDDやCD-ROMなどストレージデバイスが増えるとPCが前触れ無く突然
落ちたり固まったり、と不安定になってくるようです。
300W以上クラスの電源は+12Vが8A以上ありますし、最近のストレージ系
(HDDやCD-ROM等)は+5V偏重の傾向が強いので12V系はあまり気にする必要が
認められません。
また、HDDの多連装装備でも、モータの始動時電流が高いだけで定常回転時は
たいして+12Vを喰わない というのが私の実験の結果明らかです。
HDDの多連装はIDEの人なら多くてもせいぜい4台程度ですからほとんど問題ありません。
SCSIの人がやる多連装はハイスペックHDDでしょうから同じ4台でも多少条件が変わります。
しかしSCSIならばDelayStartを設定すれば対処できます。
3.3V+5VMAXはこちらの方のページに一覧が載っていて具合が良いです。